2016年4月22日金曜日

設計士さんとの相性



家を建てるにあたって、私たちはハウスメーカーという選択肢をもっていませんでした。

というのも、ハウスメーカーは自由度が低い割に高いというイメージがあったのと、一般的に求められる家のこだわりポイント=ハウスメーカーの"売り"と私たちのこだわりポイントがずれていると感じていたから。

もちろん、設計士さんに頼むのはもっともっと高くなるだろうな。とも思っていました。

それでも、いらない設備で高くなるのと、自分たちが求める部分を追い求めて高くなるならやっぱり自分たちが欲しい家をがんばって建てたい!だって住むのは私たちなんだから!!と決意し、土地探しと並行して設計士さん探しを進めていました。



ここでひとつ。

私の超・偏った主観ですが、個人宅を手掛ける設計士さんには2種類ある気がします。


ひとつは、クライアントの家でも「自分の作品」としてとらえる人。

もうひとつは、「クライアントの家」を作ろうとする人。


もちろん施主あっての設計ですから、前者のタイプでもクライアントの希望などはしっかり聞くと思いますし、後者のタイプでも設計士さんの個性や得意とするスタイル、思い入れなどは当然のことあると思います。

ですが、すごーーく偏った見方をすると、前者のタイプは自己表現の場としてクライアントの家づくりに取り組んでいるんじゃないかな、と。
(それが悪いとは言いません!)

その設計士さんの作風にほれ込んで、「全ておまかせします!かっこいい”建築家の家”に住まわせてください!」というスタンスの人や、設計士さんのスタイルに賛同しつつ、よほど確固たるイメージを持って能動的に家づくりに挑んでいる人でないとちょっとした消化不良になってしまうような。

要は、施主側の向き不向きがあるのが前者のタイプかな、と。


向いてるタイプ診断とかあればいいのに


私たちが当初お願いしようと思っていた設計士さんは、前者のタイプでした。

ネットであれこれ探して、施工例も良さそうで料金についての言及もあり、ブログから垣間見える家づくりにおいてのこだわりポイントも私たちと近いと感じた建築事務所。
土地探しの段階から相談にのってくれて、実際に会っての印象も良かったんです。求める家の価値観が似ているな、と。

低予算の家や、それほど大きくない家も手掛けているのも、私たちの身の丈にあった家がつくれそう、と思えたポイントでした。




・・・話は戻って、その設計士さんに決めようと思った土地を見てもらったときのこと。

現地を見てざっくりとプランの方向性を話すつもりで向かった現地視察でした。
言わば、二人三脚のスタートラインに立って、よーい、どん!の構えをしたそのとき。



「この土地でその予算じゃ、フッツーの家しかできませんよ」



この言葉を聞いた時の私たち。どんな顔をしていたんでしょう。
自分の耳を疑うような衝撃的な言葉だったのは覚えています。


追い打ちをかけるように、

「みなさんもっと(ローン組んで)予算あててますよ」

とも。


私なんて半分涙目です。
そんなこと言ったって、これが私たちの精一杯の予算なんだもん。。
この価格と広さだってもう出会えないだろうし、、、


大まかな予算はもともと伝えていたのですが、どうやら家のほうにもっとかけられると思っていたようです。

その設計士さんの「作品」を作るには、予算が足りないと判断された私たち。

全てお任せなら小さーく作ってディテールは思う存分!みたいにやれなくもなかったのかもしれませんが、私たちが「全てお任せスタンス」ではないことも彼はわかっていて。


設計士さんのやりたくない気持ちがひしひしと伝わってきて、もう逃げ出したい気持ちでいっぱいでした。

が、そのあと設計士さんも踏まえての不動産屋さんとの打ち合わせがあったのでそんなワケにもいかず。
(そうじゃなくてもそんなワケにもいかず)

とにかく土地はもう心を決めていたので、いろんな意味でテンションだだ下がりの3人で事務所へ向かい、不動産屋さんに購入の意図を伝え手付金を支払いました。



通常なら、ここから少しペースダウンして設計士さんともう少し話して妥協点をみつけたりとするところだと思うのですが、私たちの土地はちょっと特殊な例で、県への申請やら何やら手続きが煩雑、しかも期限付きで、その手続きをしてくれる不動産屋さんに早急に大まかな図面を渡さなくてはならず。

やりたくないオーラを隠そうともしないその設計士さんとそんなスケジュールで打ち合わせて良い家が作れるとは到底思えず、これまでお付き合いいただいたお礼と、お互いにこのまま進むのは良くないでしょう、という話をして関係を解消しました。

いま思えばですが、正直にやりたくない気持ちをだしてくれて良かったです。
本心を押し殺して、イヤイヤ手がけてもらっていたら、きっとお互いしこりとなって、家の居心地も悪くなりそうですから。

そして、私たちは先生タイプの設計士さんではなく、クライアントに寄り添ってくれるような設計士さんが合っているんだということも悟りました。


しかし、悟ったところでそんな設計士さんに知り合いがいるわけでもなく、またゼロから設計士さん探しを、、と思っていたときに、再び、一筋の光が差し込みます。

光ふたたび!


それは、思いがけず身近なところからの救いの手でした。


2016年4月15日金曜日

一週間で土地決定!?



「その予算でその広さは無いと思ってください」


不動産屋さんにコンタクトを取り始めた頃、予算と広さ、エリアの希望を添えてメールをした一件の事務所。

そこからの返信が、これでした。


まだ”おそるおそる問い合わせ”という風だった私には、そのキッパリ・バッサリ感が、目の前でシャッターをガラガラ!と閉められたようなショックと不甲斐なさだったのを覚えています。

「何も知らない若造が無理言ってるんじゃないよ。」と言われたような。
(もちろん、実際の文面は丁寧かつ親切なものでしたが)





そんな、厳しく現実を突き付けてきた不動産屋さんからの再びの連絡。

逆に言えば、変に期待させて付き合わせるようないやらしいことはしない、実直な所からの連絡。


それって、すごく期待できませんか?


メールには、「県の条例で建築可能になったエリアがあり、すこし大き目の土地が出てきた」と。

おじさん不動産屋の土地の呪縛から逃れきれず行き詰っていた私たちには願ってもないお知らせでした。

すぐさま返信し、とりあえずの情報をもらった私たちは、その日のうちに車を飛ばして現地へ。


というのも、不動産売買に詳しい人から

「良い物件はスピードが命。情報をもらったらその日のうちに自分で見に行って次の日には説明を受けて、よければ手付金の話に」

とアドバイスをうけていたから。

そして、「100%条件通りの土地はまずない。良くて7割、6割でも。」とも。


なので、まずは添付資料をもとに3か所をみて回り、2つについてその帰りの車内から問合せました。

が、その時点でそのうちの1つはもう商談中に!!

「ほんとスピード勝負なんだ」と驚き実感しつつ、もう一方について詳しく聞くために事務所での説明のアポをとりました。

4カ月ぶりのメールからここまでほぼ1日!


写真はスピード感のイメージです

不動産屋さんもその新しく出た土地絡みで忙しいようで、アポがとれたのがその翌々日。
その間にも時間帯をかえて現地を見たり、悩んだり。

そして、アポの日に事務所に赴き(とっても親切で信頼できそうな不動産屋さんでホッ!)、そこで頂いた詳細情報をもとに夫とすぐさま協議。

予算と広さの折り合いがとれた土地は今後そう見つからないだろう、ということと、ハザードマップや過去の地図(?)なども参照した結果、「条件の7割くらい?」という判断で、ゴーサインが出ました。

でも、設計士さんの目線でも一度見てほしいと思い、その旨を連絡。スケジュールを調整し、4日後に再度不動産屋さんを訪ねることに。


土地は決まったも同然。

半年以上土地探しに翻弄しヤキモキしていたことなんてすっかり吹き飛んで、
「いよいよだね!どんな家にしようか」とわくわくしていた私たち。

間口は狭く縦長ではありましたが、周囲は平屋や植木屋さんの畑で、木々が多く空が開けているその土地での家づくりに期待がふくらむばかりでした。



なのに。



4日後、不動産屋さんへ行く前に現地で設計士さんと落ち合い土地を見てもらったとき。

後にも先にも最も衝撃的な言葉を聞くことになったのでした。




まだ続くの!?私たちの家づくり受難。。。

2016年4月6日水曜日

無知ゆえの遠回りと失敗

さて、不動産屋さんに意を決して問い合わせるところから再スタートした私たち。

まずは、大手不動産会社のHPから、2社ほど問い合わせフォームを使ってコンタクトをとってみました。

希望エリアや予算、広さなどの条件を入力し、送信!

そこはさすがの大手です。すぐに連絡がきて、いくつかご紹介、、みたいな流れになりました。


が。


全然私たちの希望にマッチしていない。

もちろん、エリアや予算は条件の範囲内です。でも、「多少不便でも広めで」とか、「小学校の近さは考慮不要です」とか、そういう細かい要望がほぼスルーされているような。

当初希望していた坪数の半分くらいの綺麗に分譲された土地をがんがん薦めてきて、決め台詞のように「小学校まで徒歩○分ですよ ^^」と。


うーん。


田舎出身の私からすると、小学校までの距離って正直どうでもいいんです。さらに言えば、車生活なので駅やスーパー、コンビニにドラッグストアも遠くで全然構わない。
それより、ゆったりした庭と駐車場を確保したい。
(夫の実家はその全てが徒歩5分以内にある超・便利な家ですが 笑)

そんなわけで、大手の不動産屋さんが紹介してくれたところはほぼ却下となりました。


便利だし綺麗で良いんですけどね。



”メジャーな不動産会社の土地=多くの人が求める条件の土地”であることを痛感し、個人不動産屋をあたることにして情報収集しはじめると、
すぐに一件、条件ぴったり、というかそれ以上の土地を発見。

もちろん、調整区域ではありませんし、宅地となっています。

広さは希望以上、価格は予算以内。

確かに私たちが探していたところよりも遥かに不便そうなエリアで変形土地でしたが、「こんな好条件逃す手はない!」とすぐに現地で説明を受けることにしました。


夫とふたり、緊張しつつ事務所へ。

それが初めての不動産屋さん事務所訪問だった私たちは、ナビで指示された古い民家を見て若干不安になりますが、大手では扱わないようなタイプの土地は、きっとこういう個人不動産屋さんが得意なんだ!と気持ちを鼓舞して門をくぐります。

出てきたのはゆるーい感じのおじさん一人。そこでまた少し不安な気持ちが湧いてきますが、その場で簡単に説明を受け、現地へ移動して資料をもらいつつ話をしました。

事前に周囲の環境などもチェックし、土地そのものに問題点がなさそうなら購入の方向で行こうと思っていたので、その場で「買いたいと思うのですが、設計士さんにも見てもらいたいのでスケジュール調整させてください」と伝えました。

不動産屋さんも「わかりましたー」と。



ところが。

すぐに設計士さんの予定が合わず、予定していた海外旅行がはさまり、、としているうちに、
(もちろん不動産やさんにはスケジュールが折り合わないからもう少し待ってとお願いしていました)

「他の人が買いたいって言っているんです」と連絡が。

そのおじさんの占有物件だと思っていたら、もう一社(?)HPで掲載しているところがあったと。

おじさんも知らなかった様子で「売主さんに確認してみますー」と言うけど、そもそも私たちが先に買いたいと言っているんだから関係ないよね?とそれほど気にしていませんでした。


それなのに、不動産屋さんから連絡が来るたびにどんどんもう一方の人が有利になっていきます。

「順番的にこっちじゃないの?」と思って聞いてみると

「手付金もらってないですからねー。」と。

さらには、

「もともとの金額で買うって言っていて、売主さんがそっちに傾いちゃってー」と。


手付金て何!?順番よりも高い金額の方で優先していいの!?と土地売買の慣習を全く知らなかった自分たちはなすすべもなく。


くやしいけど、どうすることもできずにあきらめることにしました。

ご縁がなかったんだよ。無理して買うと、何かあったとき後悔するからやめよう!と。


心のどこかで、そのおじさん不動産屋さんを信用しきれなかったところもあって、その一連の流れでその不信感が膨らんだので買わなくてよかったと思います。

後日談ですが、近くを通ることがあって何ができてるのかなーと見てみたら、当時そのままの空き地でしたから。


結局誰も買わなかったのかな?(画像はイメージです)


あの話は何だったのか、今でもよくわかりません。

そして、その不動産屋さんが市街地に綺麗な建物を建てて移転しているのも偶然みつけてしまいました 笑



そんなこんなで、心にダメージを負った私たち。そのおじさんのことはきれいさっぱり忘れても、土地の好条件はなかなか忘れられないもので。

その後ちょっといいな、という土地が出てきても、あそこはもっと広かった、あそこはもっと安かった、と幻影がちらついて次に進めない時期を3・4カ月ほど過ごすことになってしまいました。。。



でも、大手もダメ、個人も傷が癒えるまで時間がかかりそう、と半ば土地探しを放棄しはじめた頃、一筋の光が差し込みます。



それは、ずいぶん前に一度問い合わせて、

「その予算でその広さは無いと思ってください」

とバッサリ切られた個人不動産屋さんからの一通のメールでした。